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食のこだわり
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毎朝セリ場へ。自らの目利きで、 最高品質をお客様へ。
毎朝セリ場へ。自らの目利きで、 最高品質をお客様へ。
湯楽 若旦那 / 朝市広場 店長 伊藤 清範 Kiyonori Ito
当旅館の若旦那であり、隣接する直営のカニ専門仲卸店「朝市広場」の店長。競りにはもちろん毎朝参加する、松葉ガニに命を懸ける男。
湯楽は城崎で仲卸鮮魚問屋「朝市広場」を経営する数少ない宿です。魚屋を営む宿が旅館をやっていると自然と新鮮で美味しい料理が食べられると期待するでしょう。
仲卸鮮魚問屋の社長を兼任する若旦那はこの道20年以上のセリ人であり、毎朝市場や近隣漁港へ買い付けに向かいます。だからこそ松葉カニを始め近隣漁港で水揚げされる新鮮な魚、海老、貝類などの目利き、そして食材へのこだわりは人一倍です。
近年は流通網が発達し、新鮮な魚介類は全国各地から入荷します。しかし他地域で獲れた回り物(養殖や地元で獲れたものでない魚の事を言う)をわざわざご当地に来て食べたいでしょうか?お客様がその地に足を運び、その地で水揚げされた魚介類を味わうからこそ、城崎に足を運ぶ価値があり、そうでなければ都会でも新鮮な魚はいくらでも食べられる時代です。
しかしそれは本来のお客様の求める期待とは違います。湯楽は地産地消にこだわります。お客様にとってその地で獲れた食材を料理人の腕で仕上げた料理を食す事こそが旅の醍醐味です。湯楽では毎日同じ食材は提供出来ません。日によって魚の種類も変わります。でもその日の目利きの松葉カニ、魚介類を提供します。それがお客様の一番期待する旅の目的だから。
城崎の恵み、 松葉ガニ
Matsuba-Gani
「松葉ガニ」とは、日本海で獲れるズワイガニの名称です。
ほかの地域で漁獲されるズワイガニよりも味が濃厚でとても美味しいといわれ、このように名称がつきブランド化されています。
資源保護のため11~3月に漁期が限定されており、春から秋にかけての長い期間、栄養価の高い豊富なプランクトンを食べて育ちます。また、漁期が限定されている冬の時期は時化(しけ)が多く、市場に出回りにくい等の理由でとても希少価値の高いカニです。
思い出に残る、最高の味を。
腕を振るう7人の料理人。
思い出に残る、最高の味を。
腕を振るう7人の料理人。
湯楽は現在、男女合わせて7人の料理人がいます。この道20年以上のベテラン料理人から将来有望な若手料理人まで様々です。その料理人たちの思いは一つ。湯楽にお泊りのすべてのお客様に喜んでほしい。笑顔になってほしい…。そんな思いで、前菜からデザ-トに至る懐石料理を全て手作りで作り上げます。
一般的に湯楽規模の宿では2、3人の料理人で料理を作りますが、倍以上の人数をかけてでも全て手作りで丁寧に作りお客様の期待に応えたい。そんな思いで年4回、他では出せない献立を全員で考えます。
湯楽の料理長は女性です。女性料理長の料理に対する感性は、男性とは違い繊細で優しく美しい。若旦那の食材へのこだわりと7人の料理人の思いが交わる事で、思い出に残る最高の料理が提供できます。
Cuisine
職人技で仕上げた、お料理
湯楽直営の卸売市場活蟹問屋
朝市広場
湯楽のお食事でも出る新鮮な松葉ガニ・魚介が、お土産として買って帰ることができます。身が甘く、とてもおいしい松葉ガニを、ぜひご自宅でもお楽しみください。
ご宿泊または日帰りプランご利用のお客様に
「朝市広場特別割引券」をお渡ししております!
■ Infomation
湯楽 Kinosaki Spa&Gardens 正門横【TEL】0796-32-4166
【営業期間/時間】11月~3月/7:30-16:30
【休業日】1月1日
朝市広場が生まれた理由、
カニにかける熱い思い。文・伊藤 清範
兵庫県の名湯である城崎温泉で旅館湯楽を営む三代目として生まれ育った私は、毎日のように湯楽に泊まりに来て、笑顔でお帰りになるお客様の姿を子供ながらに目にしながら、小さい頃から家業を継ぎ、より多くのお客様に泊まってもらえる旅館にすることを夢に見てきました。
この朝市広場は、先代の父が旅館業を営む中でより良いものを安く提供したいという思いで開業を決意した松葉カニ魚介類専門仲卸問屋なんです。私がまだ子供の頃にオープンしました。
私は大学を卒業し、家業を継ぐべく帰郷し入社したのが二十数年前。
そこで私が社会人のスタ-トをしたのが湯楽直営の朝市広場でした。
当時私はカニを食べたことはあるものの、カニの知識はほぼゼロ。
当時店長をされていた方のもとで一から学ぶことになりました。
とにかく卸売市場や近隣漁港へ出向いてセリを見るところからのスタートです!
最初はセリの方法も、カニや魚の名前、旬の相場も、セリ人たちが何を言っているのかさえチンプンカンプン。
頭の中には「???」のオンパレード。
ただ私は人と話すことが好きなので、市場の方やセリに来られる仲買の方と毎日話したり、情報収集することで段々とセリの仕組みや手の出し方、魚の鮮度や美味しい食べ方のことが分かってきました。
寒い日にまだ外が暗い早朝からセリに行くのは、正直苦痛と感じることもありました。
雪の中、セリに向かう山道を運転しているとタイヤが滑り危うくガードレールに突っ込み崖から落ちそうになるという嘘みたいな恐怖体験をしたこともあります。
でも不思議とセリに行く度に「魚へのこだわり」「松葉カニへの情熱」は増すばかり。
そんな自分に気づいた時は正直驚きました(笑)
そして朝市広場の店長を任されてからというもの、「どうすれば他のお店との差別化ができるんだろう・・・」 と頭を悩ませる日々。
「そうだ!素材を一番美味しく料理出来る料理人が近くにいるという強みがあったじゃないか!」
その日から、当店でご注文いただいた釜茹で松葉カニは、当店を経営する「城崎温泉 湯楽」の料理長と何度も茹で時間、塩分濃度、茹で上がりの保存方法などを模索し、何度も何度も食べ比べを繰り返し、松葉カニの旨味を一番活かした炊き上げ方法を見つけました。
その当時の湯楽料理長も最初は少し驚いていましたが、やはり料理人。「目利きした上質の松葉カニ×ベテラン料理長腕前」の融合で最高の茹で松葉カニが生まれます。
もちろん、湯楽にご宿泊いただいたお客様にお出ししているものと同じです。
つまり城崎温泉老舗旅館の味を、みなさまのご家庭にお届けできることになったのです!
最高の松葉カニを最高の味付けでお届けする。
これが私が目指していたものだ!と思いました。
業者任せではなく、仕入れから調理、発送までをすべて自分たちの手で責任を持ってやり遂げる。これぞ職人ではないかと思ったのです。
この兵庫県城崎温泉というカニの名産地に生まれ育ち、日本海の海の幸を食べてきたからこそ、そこから日本全国の皆様に発信できる特別なものがある。そしてそこから皆様の様々なお声を聞くことができる今の仕事は、まさに天職だと思っています。
なかなか直接皆様のお目にかかることは出来ませんが、皆様にとって「近所の魚屋さん」のような存在でありたいと思っています。
例えば・・・「今日は何がおすすめ?」「今日は新鮮な○○が入荷したからおすすめだよ!」というようなやりとりをお客様と出来るのが私の理想です。
当店も日頃より多数のお客様のご愛顧を賜り、30周年を迎えました。
これからも安心、安全、そしてご期待に応えるべくスタッフ一丸となって、最高のカニをお客様の元へお届けしていきたいと思っております。